2024年7月10日水曜日

7月10日 聞こえにくい人のことについてしろう~4年・総合

あいにくの曇り空となりましたが、6年生は「仙台子ども体験プラザ-Elem(エリム)」で行われる「スチューデントシティ」に出かけていきました。今日の様子は明日以降「南の星ニュース」で紹介します。





4年生では聞こえにくい人のことについてしろう」と題した「聴覚障害」についての理解を深める授業が行われました。総合的な学習の時間で「福祉」をテーマに学ぶ活動の一環です。授業をしたのは、本校「きこえの教室」担当のS先生。聴覚支援学校での勤務経験もある先生です。


まずは「聞こえにくい人」について理解を深めるための「クイズ」でスタート4年生は、入学した時から、聴覚障害を持つ友達が在籍し、ともに成長してきた学年です。友達の日常の様子からクイズの答えを推測する姿はさすがこの学年の子どもたちでした。







クイズの中では仙台市の約120の小学校の中で、「きこえの教室」があるのはたった4校であることも確かめ、自分たちが貴重な環境で学べていることを子どもたちと再確認しました。



次に「聞こえにくい人」について、どんな手段を使ってコミュニケーションを取るのかといった理解を深めました。さらに、聴覚障害のあるクラスの友だちから、実際に困ることなどを教えてもらいました。子どもたちは当事者である同級生の話に真剣に耳を傾け、教えてもらったことに大きな拍手を送っていました。







さらに、「聞こえにくい人」とのコミュニケーション手段の一つとして、「手話」を教えてもらい、簡単な自己紹介に挑戦しました。






また、補聴器の聞こえ方も実際に体験してみました。子どもたちは補聴器を使った時の聞こえ方に驚いた様子でした。





最後に、「聞こえにくい人」が困ることは「情報が入りにくいこと」であり、それを補うためには社会の「合理的配慮」が必要であることを伝えました。では、「合理的配慮」とはなんでしょう。それを子どもたちに考えさせて授業は終わりました。




子どもたちの学びはまだまだ続きます。

今日7月10日は「仙台空襲」があった日。「昼の放送」を通じて、私から子どもたちにこんな話をしました。6年生は出かけていて聞かせることができなかったので、ここで紹介します。
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今日は校庭にこんな、半分だけ上がっている旗がありましたね。気づきましたか。これを「半旗」といいます。大きな災害などで亡くなった人たちを思い、大切に思う気持ちを表すために上げる旗です。今日はそんな大切な日なのでこの半旗を上げました。


では、今日はどんな大切な日かというと、79年前に「仙台空襲」というものがあった日なのです。

今から、79年前、日本とアメリカは戦争をしていました。その戦争も終わりかけてた1945年の7月9日の夜から翌7月10日の朝にかけて、たくさんの飛行機が仙台の町に爆弾を落としたのです。日本との戦争に勝つためでした。これを「仙台空襲」といいます。仙台の町ではいたるところで火事が起き、あっという間に仙台駅から西側を中心に「火の海」となりました。人々は自分の、そして、家族の命を守ろうと必死でしたが、火の勢いはすごく、逃げることができなかった人もたくさんいました。


南材の町は奇跡的に火事は起きず、学校の校舎も無事でしたが、先生ひとりと3人の子どもが、この空襲で亡くなりました。当時の先生方や子どもたちはとても悲しんだそうです。


これは 空襲の前の 仙台の町の様子です。左に見える白い建物が昔の仙台市役所です。その仙台の町がこの空襲で 仙台駅から西側が焼け 一晩でこのような一面の「焼野原」になってしまいました。そして、この空襲で1000人以上の人が命を失いました。それで「半旗」を上げているのです。


今、皆さんが住んでいる仙台の町は、こうした多くの命が失われた後、みんなが協力して整え直し、今では 東北一の大都市にした町なのです。そのことをぜひ覚えていてください。


また、この空襲の後の仙台の写真を見て、「あれ?この様子、ニュースとかで見たことがあるぞ」と思った人はいませんか。たとえば、次の写真を見てください。今でも、世界では戦争にまき込まれている国がありますね。たとえば、ウクライナという国。どうですか?仙台空襲の後の様子と似ていませんか。そして、パレスチナという国も、今、戦争に巻き込まれています。このような、仙台空襲の跡と同じような光景が今でも見られ、皆さんと同じ子どもたちを含め、多くの人の命が空襲などで失われています。悲しいことですね。

戦争や争いがないことを「平和」といいます。


日本は悲しい戦争から約80年、戦争に巻き込まれることなく、ここまで来ました。これからもそんな日本だといいですね。「だれかをいじめたりしない」「自分との違いを受け入れる」など、「相手を大切にする気持ち」を持つことが「平和」のスタートです。これからも、平和な日本を、平和な世界を、みんなで創っていきましょうね。

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子どもたちは給食を食べながら、この話に静かに耳を傾けてくれたようです。子どもたちが大きくなるこの先の未来も、ずっとずっと平和な日常が続くことを願って止みません。


▽今日のビオトープ。今日は、校庭南側の「防砂ネット」を取り外し、通常の「防球ネット」を取り付けていただきました。職員室からビオトープ周辺の見通しも格段に良くなりました。校庭もより広く感じます。


また、池周辺の岩の尖っている部分も、危なくないようにハンマーで削っていただきました。


さらに、アジサイやガクアジサイ、花ショウブなど、新たな植栽も加わり、ますます豊かな環境になっています。開園が待ち遠しいですね。